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2019.07.16
最近のアメリカの食品市場は植物性製品への関心が非常に高い。植物性のタンパク源を使った新商品や、植物原料を使用した製品が多く出されている。アメリカ人が良く飲む牛乳はその市場が2017年には147億ドルであったのが、2018年には売上額が6% 落ち込み136億ドルになった。この理由の一つは植物性ミルクが台頭してきたためで、植物性ミルクの売上は9% 伸びて16億ドルに達している。牛乳に比べてまだ売上額は少ないが、豆乳を始めライスミルク、オーツミルク、ナッツミルク、ココナッツミルク、ヘンプミルクなど多くの植物性ミルクが出てきている。中でもアーモンドミルクがその味の良さにひきよせられて最近非常によく売れている。2018年では冷蔵アーモンドミルクの売上は9.8% 伸びており、常温保存の製品も4% 伸びている。以前はラクトース不耐性のために牛乳を飲めない人たちが豆乳やライスミルクを飲んでいたが、今日ではラクトース不耐性やビーガン、ベジタリアンだけでなく数多くのごく一般的な消費者がアーモンドミルクを好んで飲んでいる。また、アーモンドだけでなく、カシューナッツやウオールナッツなどを使ったミルク製品も出されるようになってきている。またこうしたナッツを使ったミルクでヨーグルト、アイスクリーム、チーズなどの乳製品の代替え製品も出されている。今回は、こうしたナッツ類を使った乳製品代替え製品にスポットライトを当てて、それぞれのブランド別で取り上げてみた。
ミルク代替え製品の中ではアーモンドミルクが最もポピュラーで、一番ポピュラーなのはカリフォルニアのアーモンド農家による協同組合会社であるBlue Diamond社の出す “Almond Breeze”(写真1)である。特にカリフォルニア州のアーモンドを使ったアーモンドミルクであることを強調している。カルフォルニア州では、州の真ん中に位置するサンワキン・バレーと呼ばれる盆地がアーモンドの生育に適していることから、1850年代よりアーモンドが栽培されるようになった。1910年にはアーモンド農家が生産するアーモンドを集めて出荷する農業組合組織California Almond Exchangeがつくられ、次第にカリフォルニア州のアーモンドは世界のアーモンドとして生産量を増やしてゆく。
1914年には世界最大のアーモンドの選別、包装工場を作り、翌年の1915年に組織会社名を Blue Diamondに変えている。1931年には4,000のアーモンド農家が2,000万ポンドのアーモンドを生産するようになった。1949年には “Blue Diamond” ブランドで初めてアーモンド70g入りのカートン製品を出している。この頃には会社名を Blue Diamond Growersとし、広く認知されるようになった。現在では3,500のアーモンド農家から買い集めた10億ドル以上の価値のアーモンドを取り扱っており、アーモンドを原料として出荷するだけでなく、多くの消費者製品を出している。
アーモンドはカリフォルニア州での最も価値のある農作物になっている。この組合会社では多くのフレーバーのアーモンドミルクだけでなく、アーモンドとカシュ―ミルクを混ぜた “Almond Cashew Blend”(写真2)、アーモンドミルクとココナッツミルクを混ぜた “Almond Coconut Blend”、アーモンドミルクにバナナを加えた “Almondmilk Blended with Real Banana”、エッグノッグのような “Almondmilk Nogg” 、アーモンドミルクを使ったクリーマーも出している。さらにアーモンドミルクから発酵させて作ったヨーグルト代替え製品 “Almondmilk Yogurt Alternative”(写真3)も出している。
Danone社の子会社である豆乳製品大手のWhite Wave社も負けじとばかりに “Silk” ブランドでアーモンドミルク(写真4)を出している。この会社は非有機と有機のアーモンドミルクを出しており、またココナッツミルクとブレンドした “Almond+Coconut” も出している。もともとこの会社は豆乳製品だけを出していた会社であったが、アーモンドミルクの販売が伸びるのを見て、こうした製品を新たに製造、販売するようになった。さらに “Silk” ブランドでカシューナッツから作った “Cashew - Creamy Cashewmilk” (写真5) をだしている。これには “2% Skim Milk” よりもクリーミーと表示している。またアーモンドミルクを使ったクリーマー、ヨーグルト代替え品 “Almondmilk Yogurt Alternative” も出している。
Califia Farms社は栄養価の高い植物を使った製品を出す会社で、アーモンドミルク製品、低温抽出のコーヒ、非乳製品のヨーグルト、柑橘類のジュース製品を出している。その容器は首のところが細くなった独特の形状をした容器で、一挙に市場で成功している。アーモンドミルク製品(写真6)では砂糖の使用量を抑えて50カロリーにし、更には牛乳に含まれる量以上のカルシウムを添加している。フィットネス・ドリンクとしてアーモンドミルクに、マカ、ビタミン、ミネラル、さらに植物性タンパク質を加え、バニラ・フレーバーをつけた、1サービングで8gのタンパク質の入った “Protein Maca-Nilla”(写真7)とチョコレート・フレーバーの “Protein Choco-A-Maca” を出している。この会社はこれら以外にも、コーヒのクリーマー、カシューナッツミルク製品、アーモンドミルクとココナッツミルクを混ぜた製品も出している。
Hain Cerestial Groupからは “Dream” ブランドでアーモンドミルク製品、アイスクリーム代替え品、その代替えアイスクリームを使った冷菓スナック製品(写真8)を出している。このブランドは以前はImagine Foodsという会社が保有していたものをHain Cerestial Groupが2002年に買収している。Pacific Foods社はより健康的な食品を提供しようと1987年に作られた会社で、有機、ベジタリアンやベーガン用の常温保存のスープ、ブロス、植物性飲料製品などを中心に出している会社であるが、その植物性飲料にはアーモンドミルク、カシューナッツミルク、ヘーゼルナッツミルク製品(写真9)を揃えている。いずれも常温保存製品である。

Forager Project社は主にカシューナッツを使った有機の植物性食品を製造しているカリフォルニア州にある家族経営の会社で、製品にはカシュ―ナッツミルク製品、クリーマー製品がある。更にはカシューナッツミルクを使ったヨーグルト代替え製品(写真10)も出しており “Cashewgurt” の商品名で “Plain”、“Blueberry”、 “Strawberry”、 “Vanilla” など8種類のフレーバーがある。チーズ代替え製品ではオレゴン州にあるLisanatti Foods社がアーモンドを使ったチーズ代替え品 “Almond Mozzarella Style” (写真11)を出している。この会社は最初は大豆タンパクで作ったチーズ代替え製品を出していたが、今ではアーモンド、ライスを使ったチーズ代替え製品を出している。その他、ウオールナッツミルク、アカデミアナッツミルクも出されており、こうした乳製品代替え製品としてナッツ類が広く利用されている。今回紹介したものはほんの一部でこれら以外にも多くの乳製品代替え品がナッツから作られている。そのためにナッツ全体、特にアーモンドの利用が増え、その価格も上昇気味である。
©アメリカ食品産業研究会
著者:吉田隆夫プロフィールを見る
吉田 隆夫 (よしだ たかお)
Takao Yoshida
1968
1968 - 1970
1972
1972 - 1974

1974 - 1985
1985 - 1990
1990
1999
2002
2016
大阪大学理学部化学科修士課程卒
マイアミ大学学術研究助手
大阪大学理学部化学科理学博士取得
シラキュース大学化学科学術研究員
*2010年ノーベル化学賞受賞 根岸英一氏「シラキュース大・根岸研究室」で協働
International Flavors & Fragrances 社 主任研究員
Carlin Foods/Bunge Foods 社国際事業部長
JTC インターナショナル創立
アメリカ食品産業研究会設立
e-食安全研究会設立
クリエイティブ食品開発技術者協会設立


インターナショナル食品安全協会会員、アメリカ化学会員、アメリカ食品科学技術者協会会員-プロフェッ
ショナル・フェロー、アメリカ食品産業研究会会長、e-食安全研究会理事長

学術論文:21(化学学術論文)、技術特許:40以上



e食安全研究会 理事長
アメリカ食品研究会 会長
クリエイティブ食品開発技術者協会 専務理事
理学博士
IFT 認証食品科学士

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