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2018.12.17
最近のアメリカでのスナック市場がかなり変化してきている。スナックというと以前はジャンクフード的な食品が多く、塩分の多いポテトチップス、砂糖の多いクッキーやミニ・ケーキ、油の多いドーナッツなどが食べられていた。最近ではスナックが普通の食事の間に食べるミニ・食事のようにも考えられて、ヨーグルト、オートミール、ミニ・ハンバーガー(アメリカではスライダーと呼ばれる)、果物、野菜などがスナックとして食べられるようになってきている(スナック市場については4月に、「スナック市場の傾向」としてこのコラムに書いているので、もう一度読み返して頂ければ幸いです)。今回は、最近増えている健康的なスナックのなかでも、伝統的な “Salty Snack”(塩味スナック) と呼ばれているカテゴリーのなかでチップス、パフ製品が、いかにヘルシーさをアピールしているかを紹介してみる。
塩味スナックの大手のPepsiCoのスナック部門であるFrito-Layでは “Lays”、 “Doritos” 、 “Cheetos” 、 “Fritos” 、“Sun Chips” のブランドでチップス製品を出しているが、最近では飽和脂肪、塩分をより減らす製品を出している。2011年には50% 塩分を減らした “Lightly Salted” (写真1) 製品をだし、また2007年には使用する油脂を飽和脂肪からコーン油、カノーラ油、ヒマワリ油へ変更することにより、飽和脂肪の量を大幅に低減した。更には、揚げる代わりに焼くことによって脂肪を50 - 70% 減らした “Baked” スナック製品(写真2)を出している。Frito-Laysではさらに全粒穀類、豆類、果物、野菜、ナッツ/種子、食物繊維、カルシウムなどを使い、より健康的なスナック製品を増やしている。その動きの一環としてPepsiCoは野菜、果物を使ったスナック製品を販売するBare Snacks社を買収し、Frito-Lay部門に加えている。このブランドはオーガニック農業をしていた家族に育った創始者が始めた会社で、最初は乾燥リンゴのチップス製品を出していたが、現在では乾燥野菜、果物のチップス製品(写真3) を “bare” ブランドで21種類出している。

チョコレート製品のHershey社はB & G Foods 社から “Pirate Brands” を買収している。このブランドには “Pirate's Booty”、 “Smart Puffs”、 “Original Tings” (写真4)の3ラインのパフ・スナックがある。“Pirate's Booty”はコーンと米粉を使って焼いたグルテン・フリーのパフ・スナックで、野菜を入れた “Veggie” と “Carrot Snacks” がある。Hershey社はテキサス州AustinにAmplifyスナック部門があり、この部門に は、低カロリーの “Skinny” ブランドのポップコーン(写真5)、“PAQUI” のトーティアチップス、“Oatmega” ブランドのホエイタンパクを使ったプロテイン・バーとプロテイン・クッキー、 “Tyrrell’s” ブランドの手作り・ポテトチップス製品等がある。今回買収した “Pirate” ブランドはこのスナック部門に入れて健康的なスナック事業の拡大を図っている。
アメリカのスナック商品の中で上述の “Skinny”のようなより健康的なポップコーンが非常に伸びている。この5年間ですべてのポップコーン製品の売上は32% 伸びており、2017年には推定25億ドルに達していると言われている。すぐに食べられる(RTE) フレーバーのついたポップコーン製品の伸びは2012年から2017年の間に118% 伸びており、11億ドルに達したと報告されている。しかも、これらの製品のフレーバーは伝統的なフレーバーからダイナミックなフレーバーあるいはそのコンビネーションのものが増えており、売り上げも2012年から倍以上伸びている。この伸びは、フレーバーのイノベーションとともに、ポップコーンは自然でより健康的なスナックと考えられており、持ち運びもできるためであろう。そのいくつかでどのようなフレーバーで提供されているか紹介してみよう。

“Skinnypop” (写真5) は “Original”、“White Cheddar”、“Aged White Cheddar”、 “Pepper Jack”、“Sea Salt & Pepper”、“Naturally Sweet”、“Real Butter” の7種類のフレーバーが展開されている。ConAgraのポップコーン部門の “Boom Chicka Pop”(写真6) は “Caramel Cheddar”、“Salted Caramel”、“Buttery Caramel”、“Dark Chocolaty Drizzled Sea Salt”、“Milk Chocolaty Peanut Butter”、“Cinnamon Roll Drizzled”、“Chili Lime” などのユニークなフレーバーが展開されている。“Smartfood”(写真 7) はSmart Foods社のブランドのRTEポップコーンで、“White Cheddar”、“Movie Theater Butter”、“Sweet & Salty Kettle Corn”、“Sea Salted Caramel”、“Parmesan Garlic” などのフレーバーがある。
“G.H. Cretors” ブランドのポップコーン(写真8) はイリノイ州の古いブランドで、Cornfields社が “Cheese Lover’s Mix”、“Buffalo Ranch Mix”、“Honey Butter Kettle Corn”、 “Organic Chili Jalapeňo & White Cheddar”、“Organic Extra Virgin Olive Oil”、“Organic White Cheddar”、“Just the Cheese Corn”、“Just the Caramel Corn”、“Organic Salted Corn”、“Organic Honey Butter Kettle Corn” のフレーバーがある。“Giada De Laurentiis with Simply7”(写真9) はSimply7 Snack 社が世界的に有名 なシェフ Giada De Laurentiis 氏と組んで出したグルメ・ポップコーンで、“Sea Salt & Olive Oil”、“Parmesan Cheese”、“Butter” の3種類のフレーバーで展開されている。コーンは赤と青のコーンを使っており、1サービングで150 カロリー、砂糖は使われておらず、ダイエット用に出されている “Skinny” ブランドの ポップコーンよりも 20% 脂肪が少ない。

Forager Project社の野菜チップス製品はジュースを絞った後の繊維質を使って作られたチップス製品で、すべてオーガニック原料が使われている。( “Organic Pressed Vegetable Chips”(写真10))“Cheezy Greens”、“Chipotle bbq Greens”、“Wasabi Greens”、“Green” の4種類のフレーバーを出している。この会社は野菜ジュースとナッツ・ミルク製品を作っており、その残渣を利用したチップス製品である。加圧してジュースを取った繊維質部分に水を添加したものに、玄米、発芽玄米、白米、黒ゴマ、古代穀類ブレンド(ミレー粉、キノア粉、アマランス粉)、炒り白ごま、赤キノア種に混合油と香辛料で作られている。
変わったものでは、Jicama Chips社のチップス製品 “Jica Chips”(写真11)で、メキシコ原産のマメ科の植物の根茎ヒカマ(Jícama) を使ったものである。ヒカマは次のスーパーフードとも呼ばれており、食物繊維でプレバイオティックであるイヌリンが含まれており、ビタミンCも多い一方で、炭水化物が少なく消化が遅いためグリセミック・インデックスの低い食べ物である。 “Sea Salt”、“Smoked BBQ”、“Chili Lime”、“Cinnamon Sugar” の4つのフレーバーで出されている。
“Pirate Brands” のようなパフ製品で小麦粉を使わないスナック製品が増えているが、“World Peas” ブランドの “Peatos”(写真12) は豆の粉ブレンド(エンドウ粉、レンズ豆粉、ソラマメ・タンパク、エンドウ豆繊維)を使ったパフ製品で、“Classic Cheese”、“Masala”、“Fiery Hot”、“Chili Cheese” の4種類のフレーバーで展開している。これは最近よく買われているグルテン・フリー製品である。(続く)
©アメリカ食品産業研究会
著者:吉田隆夫プロフィールを見る
吉田 隆夫 (よしだ たかお)
Takao Yoshida
1968
1968 - 1970
1972
1972 - 1974

1974 - 1985
1985 - 1990
1990
1999
2002
2016
大阪大学理学部化学科修士課程卒
マイアミ大学学術研究助手
大阪大学理学部化学科理学博士取得
シラキュース大学化学科学術研究員
*2010年ノーベル化学賞受賞 根岸英一氏「シラキュース大・根岸研究室」で協働
International Flavors & Fragrances 社 主任研究員
Carlin Foods/Bunge Foods 社国際事業部長
JTC インターナショナル創立
アメリカ食品産業研究会設立
e-食安全研究会設立
クリエイティブ食品開発技術者協会設立


インターナショナル食品安全協会会員、アメリカ化学会員、アメリカ食品科学技術者協会会員-プロフェッ
ショナル・フェロー、アメリカ食品産業研究会会長、e-食安全研究会理事長

学術論文:21(化学学術論文)、技術特許:40以上



e食安全研究会 理事長
アメリカ食品研究会 会長
クリエイティブ食品開発技術者協会 専務理事
理学博士
IFT 認証食品科学士

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