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2018.09.18
先月は機能性食品のなかで機能性表示について何らかの規制が加えられている食品、サプリメントなどについて、商品をいくつか紹介し、そのラベル表示についても解説を行った。今回は、最近のアメリカの市場でこうした規制されているもの以外の機能性食品を紹介してみる。前回にも書いたが、1) 一般食品で機能性成分が多い食品、2) 機能性成分を加えた食品、3) 特定成分を減らした食品も機能性食品として考える事ができる。1番目の機能性成分が多い食品は、最近スーパーフードと呼ばれている。スーパーフードの定義はないが、健康に良いと考えられる成分が多く含まれている食品で、野菜、果物、魚介類など多くのものがある。(表1)にスーパーフードとして文献や商品に書かれているものをリスト化してみたが、これらに限られているわけではない。

最近ではスーパーフードに関する本や雑誌が出ており、一般消費者にこの言葉も浸透をし始めている。例えば、雑誌では、(写真1)に示されるような、“The Ultimate Superfoods”(from the Editors of Bottom Line Health) や “Superfoods - Eat for Health and Wellness” などがスーパーで販売されている。こうした雑誌にはスーパーフードに含まれる食品成分と健康との関係を説明し、それらを使った健康的なメニューのレシピが書かれている。本や雑誌で紹介されているスーパーフードのなかで、野菜類ではケール(写真2)がこの数年スーパーフードとして知られるようになり、スーパーの野菜の棚に並べられているだけでなく、スナック製品などにもされている。

ケールはカルシウム、マグネシウム、ビタミンKが豊富に含まれており、ルテイン、ビタミンC、食物繊維も多く含まれている。しかし、ケールは葉が固く、苦みもあり、細かく切ってサラダに混ぜるか、他のものと炊き込んで食べられているかで、毎日食べられるような野菜ではない。ケールを使った製品には乾燥してチップスのようにした “Kale Chips” (Rhythm Superfoods社)(写真3) などがある。また菜種科のブロッコリ、カリフラワー、キャベツ、ルッコラなどには抗ガン作用があると言われているグルコシノレート、スルフォラファン、インドール-3-カルビノールなどの化合物が含まれており、スーパーフードの代表的なものである。ニンジン、トマトなどの色のついた野菜はビタミンA, Bその他の健康成分が含まれており、昔から身体にいいことはよく知られている。その他多くの野菜、果物やオメガ-3-脂肪の多い鮭やイワシなどの魚類も昔から身体にいいと言われてきた。ハーブ、スパイス類の多くも成分が昔から研究されており、身体にいいものが多い。

ナッツ類はたんぱく質が多いだけでなく、ビタミン、ミネラルも多く含まれている。(表2)に示されているように、最近の研究でメタボリックシンドローム、高血圧などを予防でき、コレステロールを下げる、さらにはある種のガンのリスクを下げるなどの多くの健康効能があることが示されている。アーモンドで機能性表示をしている製品を先月のこのコラムに紹介したが、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツ、ペカン、マカデミアナッツなども健康効能が研究されている。ピーナッツはナッツ類ではないが、これも健康効果があると言われている。
(表1) の中に加工食品としてヨーグルトが含まれているが、ヨーグルトは最近よく売れている食品である。ヨーグルトは昔から健康的な食品として食べられていたが、この10年間くらいに乳酸菌だけではなく、他の腸内菌(プロバイオティック)とともに研究がされて、その機能性が注目されるようになり、消化器系の健康とともに免疫性を高めることもわかってきている。Dannon社が出した “Activia”(写真4)は、毎日2週間続けて食べると消化器系が正常になる、 また飲むヨーグルト “DanActive” (写真5)では風邪やインフルエンザに罹るのを防ぐと宣伝して、連邦商業委員会からその表示は消費者に虚偽の情報を与えるとして取り下げるように命令を受け、会社側はそれに合意して現在では “Activia” には、“Activia® may help reduce the frequency of minor digestive discomfort. Consume twice a day for two weeks as part of a balanced diet and healthy lifestyle. Minor digestive discomfort includes bloating, gas, abdominal discomfort & rumbling.” (Activiaはバランスの取れた食事と健康的なライフスタイルの一環として1日2回2週間食べ続けると、比較的軽度な消化器系の不快を改善する可能性がある。消化器系の不快とは、膨満感、ガス、腹の不快感やごろごろ感である。)と表示し、“DanActive” には “Helps Support for Immune System”(免疫性システムを支持するのを助ける。) と表示している。健康に関する表現はしばしば商業委員会やFDAが行き過ぎるとして企業に警告を出している。最近のプロバイオティックの研究では、プロバイオティックが脳の機能や、運動機能の向上につながることが示されているが、まだ確証はない。チョコレート製品も昔はその甘さからあまり健康的でないとされていたが、研究で特にダークチョコレートが栄養的にも優れており、抗酸化剤が多く含まれ、血流をよくして血圧をさげ、心臓病のリスクを下げる可能性が示されている。しかし、こうした健康効能は表示することは認められていない。そうした情報などはインターネットやその他のメディアで広がっているので、最近ではチョコレートの適切な量の摂取は健康効能があると考えられている。今月は機能成分が多く含まれるスーパーフードと呼ばれる機能性食品について書いたが、こうしてみると多くの野菜、果物、その他の食品が機能性食品であることが分かる。 (来月に続く)
©アメリカ食品産業研究会
著者:吉田隆夫プロフィールを見る
吉田 隆夫 (よしだ たかお)
Takao Yoshida
1968
1968 - 1970
1972
1972 - 1974

1974 - 1985
1985 - 1990
1990
1999
2002
2016
大阪大学理学部化学科修士課程卒
マイアミ大学学術研究助手
大阪大学理学部化学科理学博士取得
シラキュース大学化学科学術研究員
*2010年ノーベル化学賞受賞 根岸英一氏「シラキュース大・根岸研究室」で協働
International Flavors & Fragrances 社 主任研究員
Carlin Foods/Bunge Foods 社国際事業部長
JTC インターナショナル創立
アメリカ食品産業研究会設立
e-食安全研究会設立
クリエイティブ食品開発技術者協会設立


インターナショナル食品安全協会会員、アメリカ化学会員、アメリカ食品科学技術者協会会員-プロフェッ
ショナル・フェロー、アメリカ食品産業研究会会長、e-食安全研究会理事長

学術論文:21(化学学術論文)、技術特許:40以上



e食安全研究会 理事長
アメリカ食品研究会 会長
クリエイティブ食品開発技術者協会 専務理事
理学博士
IFT 認証食品科学士

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