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2017.07.17
食品は人間の健康にとって非常に重要な要素である。毎日食べている食品は身体の血となり肉となるのであるから、健康な身体を保つにはバランスのとれた十分な栄養を摂取することが必要である。
生理科学者シェーンハイマーは食べたものがいかに身体に取り入れられるかを解明した。摂取された食物は分解されて単に排泄されるのではなく、更に新しく取り込まれた分子が身体の組織に取り込まれていき、とり代わっていくのである。それを身体は毎日繰り返しているのである。したがって数か月前に会った友人の外見は同じでも、内部を構成する分子は全く新しくなっているので、「お元気ですか、全く変わりがありませんね」という挨拶は、分子学的にみると、正しくないのである。
このことは何を食べるかが非常に大事であることを示唆している。もし身体が必要としている栄養のバランスが崩れていたらどうなるであろう。明らかに身体は必要な栄養不足により、どこかに異常が起こり、病気や慢性的な症状が起こることは目に見えている。

1700年代にスコットランドの海軍の乗組員がビタミンC不足で壊血病に苦しめられ、柑橘類の果物を食べることによって予防できることが示され、食品の栄養と健康の関係が次第に解明されてきたのである。その後の研究は多くのビタミン、ミネラルが健康に重要な働きをしていることがわかってきている。
また、炭水化物、脂肪、たんぱく質などの食品の主栄養成分も健康を保つのに適切に摂取しなければならないことがわかってきた。さらに食品に含まれる成分、食物繊維、緑茶成分や野菜果物に含まれる抗酸化剤、その他の成分も健康を維持するのに何らかの役割をしていることが明らかにされてきている。しかし、まだまだ食品、食品成分と健康の関係は分かっていないところが多く、最近そうした研究が盛んに行われている。

1990年にアメリカ連邦議会は食品のラベル表示の法律Nutrition Labeling and Education Act (NLEA) を制定し、さらに1994年にはサプリメントのラベル表示やその他の規制をするDietary Supplement and Health Education Act(DSHEA)を制定した。
これらの法律はその名前が示すように、国民に栄養についての教育も目的として作られたものである。国民が正しい栄養の知識を持つことによって健康を増進し、さらには医療費の削減にもつながることを目的としている。

このラベル表示法では食品あるいは食品の成分と病気との関係を表示することを規定している。特定の食品の成分あるいは食品を過剰に摂取すると特定の病気になるリスクが高くなる、あるいは、適切な量を摂取すると病気になるリスクが低くなるということが科学的に証明されているものについては表示をしてもいいという規則である。
現在では12のこうした表示が認められている。

それらは、1.カルシウム、ビタミンDと骨粗しょう症。2.脂肪とガン。3.ナトリウムと高血圧。4.飽和脂肪酸、コレステロールと冠状動脈系心臓病。5.食物繊維を含む穀類、野菜、果物とガン。6.食物繊維、特に水溶性食物繊維を含む穀類、野菜、果物と冠状動脈系心臓病。7.野菜、果物とガン。8.葉酸と脊椎欠損症。9.カロリーのない糖、糖アルコールと虫歯。10.水溶性食物繊維を含む食品と冠状動脈系心臓病。11.大豆蛋白と冠状動脈系心臓病。12.スタノール/ステロール・エステルと冠状動脈系心臓病 である。
上記の健康クレイム以外には、2003年以後認められた条件付きの健康クレイム(Qualified Health Claims) がある。これは科学的証拠があるがまだ確実でない食品成分あるいは食品と病気との関係を示すもので、サプリメント業界が裁判を経て勝ち取った健康効能ラベル表示である。

これは企業がFDAに申請をして、認可を受けてから表示するもので、表示方法もFDAから指摘される。現在では、上の表に示される関係を表示できることになっている。この中にはナッツおよびクルミと心臓病との関係が入っている。そうした理由からアメリカのナッツ製品では、そのような表示をしている製品がある。

The Heinz Kraft社が "Planters" ブランドの "NUT-rition" シリーズでで出している "Heart Healthy Mix" (写真1)と "Men's Health" (写真2)がその例で、「低脂肪で飽和脂肪、コレステロールが低く、カロリー摂取が増えない食事の一部として、1日1.5オンスのほとんどのナッツ類を摂取すると、心臓病のリスクが下がることが科学的証拠は示唆しているが証明はされていない。」というアメリカ食品医薬管理局(FDA)の認めた長い健康クレイムを表示している。
このシリーズでは他のナッツ製品を "Women's Health" (写真3)、 "Digestive Health Mix"(写真4)、 "Omega-3-Mix" (写真5)、 "Energy Mix" (写真6)、 "Protein Mix" (写真7)、 "Wholesome Nut Mix"、 "Antioxidant Mix"、などの機能性ナッツ・ミックス製品を出している。

これらは病気に対する健康クレイムではなく、機能、構造に関する表示をしているもので、FDAの認可を必要とせずに表示できるものである。アメリカではこうした表示は日本に比べて規制が緩く、「消化器系の健康を保つ」などの表示は許されている。構造・機能性での健康効能表示をしているものがほとんどである。
この構造・機能性での健康効能表示は、身体の部分、心臓、目、足、間接などの構造や機能に関係する表示はできるというもので、よく見るのは "Heart Healthy" などの表現である。ただし、この表示は発売後30日以内にFDAにその表示を告知する必要がある。



最近非常に多く食品に表示されているのは、"No …."とか"……Free"などの表示で、これに"Less……."、"Low……."、"Reduced……."などの表示がしてある製品が非常に多い。
これらの表示はラベル表示規則で規定されているが、されていない"non-GMO"、"no Hormone"、"no additives"、"no antibiotics"、"no HFCS"などの表示が氾濫している。
さらに最近では環境や人道的なことに関する"Fair-Trade"、"Eco-Friendly"、"Cage-Free Eggs"なども増えている。こうしてみるとアメリカの食品には栄養や健康に関するかなりの情報が含まれている。
ピーナッツと健康に関する最近の科学研究
ピーナッツ、特にピーナッツに含まれる落花生タンパク質と生理活性物質が動脈をしなやかにしうることが、最近の研究で示されている。
ピーナッツを食べた被験者では、血中トリグリセリドの増加が32%抑えられ、動脈の拡張を維持し、動脈をしなやかにしていた。この効果は、ピーナッツに含まれるモノ不飽和脂肪酸や多価不飽和脂肪酸によるものではなく、ピーナッツに含まれる植物タンパク質、特にアルギニン(アミノ酸)が、有益な効果に貢献している可能性があるとしている。
(The Journal of Nutrition、doi: 10.3945/jn.116.246785)
©アメリカ食品産業研究会
著者:吉田隆夫プロフィールを見る
吉田 隆夫 (よしだ たかお)
Takao Yoshida
1968
1968 - 1970
1972
1972 - 1974

1974 - 1985
1985 - 1990
1990
1999
2002
2016
大阪大学理学部化学科修士課程卒
マイアミ大学学術研究助手
大阪大学理学部化学科理学博士取得
シラキュース大学化学科学術研究員
*2010年ノーベル化学賞受賞 根岸英一氏「シラキュース大・根岸研究室」で協働
International Flavors & Fragrances 社 主任研究員
Carlin Foods/Bunge Foods 社国際事業部長
JTC インターナショナル創立
アメリカ食品産業研究会設立
e-食安全研究会設立
クリエイティブ食品開発技術者協会設立


インターナショナル食品安全協会会員、アメリカ化学会員、アメリカ食品科学技術者協会会員-プロフェッ
ショナル・フェロー、アメリカ食品産業研究会会長、e-食安全研究会理事長

学術論文:21(化学学術論文)、技術特許:40以上



e食安全研究会 理事長
アメリカ食品研究会 会長
クリエイティブ食品開発技術者協会 専務理事
理学博士
IFT 認証食品科学士

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