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2020.02.17
アメリカは肥満の人が多い。米国疾病予防センター (CDC) が発表したデータによると、2016年には大人の39.8%、9,330万人が肥満であるとされている。肥満は心臓病、脳卒中、タイプ2糖尿病、ある種のガンなどの原因とされている。国民の多くは自分でも自覚しており、食事に気をつける人が最近は増えている。ダイエットをする人は多く、そのためにダイエット産業はアメリカでは大きな産業である。ジムに行ってエクササイズをしたり、町の中を走って体重を減らそうとしている人が多くいる。また、食品市場ではダイエット用の食品やサプリメントが販売されている。最近流行しているのはケト・ダイエットとも呼ばれているケトジェニック・ダイエット法 (Ketogenic Diet) とパレオ・ダイエット法(Paleo Diet) である。ケト・ダイエットは低炭水化物、高脂肪の食事法で10年以上前に話題になったアトキンス・ダイエットとよく似ている。このダイエット法は20以上の研究で糖尿病、ガン、癲癇、アルツハイマーの予防に効果がある可能性も示されており、多くの人が体重減のみならず健康状態の改善をも感じていることが報告されている。このダイエットでは炭水化物の摂取を極端に少なくし、脂肪やタンパク質を多く摂取する。そうすると炭水化物ではなく脂肪がエネルギー源として利用される。ケト・ダイエットでは人によってはその副作用もあるが、体重を減らすには効果的のようである。ただし元の普通のダイエットに戻すには注意が必要である。最近のデータでは大人の5人に1人はこのダイエット法を試そうと思っているという。ケト・ダイエットで食べられる食品は炭水化物の少ない食品で、脂肪、タンパク質には制限はない。一方のパレオ・ダイエットは、パレオが「古代の」という意味の言葉であることからわかるように、人類が狩猟時代に食べていたものを摂取するダイエット法である。大昔には人類は自然の木の実、草木、野獣などの肉を食して生活をしていた。その頃には現代病の肥満、生活習慣病やガンなどはなかった。こうした病気は農業と食品加工技術が発達し、人々が精製食品、加工食品を多く食べるようになったことで出現したものであるとパレオ・ダイエットでは考える。狩猟時代から人間の遺伝子は本質的に変わっておらず、その時代に食べられていたような食品を食べ、運動をすることによってこうした現代病にも罹患せず、肥満を防げるというものである。加工食品、添加物、アルコールなどを避け、果物、野菜、脂肪の少ない肉類、海産物、ナッツ類、健康的な脂肪を中心とした食品を食べることを勧めている。このダイエット法はアメリカの若い人を中心に流行しているが、このダイエット法では栄養が偏るのではないかと懸念を表明する栄養学者もいる。
ケト・ダイエットでは穀類を使ったパンやパスタの他、菓子類など炭水化物の多い食品を食べないようにすればいいので、このダイエットに適した食品を選ぶのはさほど難しくないが、加工食品では自分で栄養表示を見て選ばなくてはならない。そのために、最近ではスーパーマーケットに行くと、これらのダイエット法に使えると表示した製品が並んでいる。ケト・ダイエットに適した食品には “Keto” という表示があり、これらは低炭水化物製品であるのでケト・ダイエットだけでなく、他の低炭水化物ダイエットにも使うことができる。クッキーなどは普通小麦粉で作られているので、このダイエットをするときには食べられないが、ケト・ダイエットをしている人でも食べられるクッキーが出されている。Bett3RD Brand社は “Better Kookies” (写真1) というケト・ダイエットにあったクッキーを出している。これはアーモンド粉、ココナッツ油、卵、バターで作ってあり、甘味料にはステビアとモンクフルーツ、エリスリトールを使い、野菜繊維、サイリウム(食物繊維)、コラーゲンを加えている。フレーバーとしては、“Chocolate Chip”, “Double Chocolate Chip”, “Cranberry-Lime”, “Peanut Butter”, “Coconut”, “Cinnamon” の6種類がある。
中鎖脂肪酸 (MCT)は速く肝臓に到達するため、この脂肪酸摂取を取り入れたダイエットをしていると、肝臓から身体や脳に速くエネルギーが与えられるとされている。スポーツをしながら使えるプロテイン製品としてCoromega 社がMTCを使った液体のスポーツ栄養製品“Pre-Workout Coromega Max Ketogenic MCT Energy” “Chocolate Sport” フレーバーと “Post-Workout Coromega Max Protein + MTC Sport Gel” “Citrus Dream” フレーバー(写真2)を出している。“Pre-Workout Coromega Max Ketogenic MCT Energu” はスポーツをする前に 摂取するとエネルギーとパーフォーマンスを上げることができる。これはMCTを他の成分とともに乳化させたもので、ケトジェニック・ダイエットにも効果的で、完全燃焼する脂肪は血流をふやし、集中力を高めるとしている。
C8 の脂肪が 2,800mg 入っており、ケトンに早く変え脳の燃料になる。C10 の脂肪は 1,800mg 含まれており、運動中のエネルギーを維持することができるとしている。 “Post-Workout Coromega Max Protein + MTC Sport Gel” は、運動後の筋肉の修復と回復を助けるものである。両製品とも持ち運びできるパウチ入りでスポーツをする人には便利な製品である。その他のプロテイン・ドリンクではBolthouse Farms社が最近 “Protein Keto” (写真3)という製品を出している。これはケト・ダイエット用に作られた冷蔵フレッシュジュースで、 “Dark Chocolate”, “Coconut”, “Coffee”, “Matcha” の4種類のフレーバーがある。
バー製品は多くの種類がスーパーマーケットに並んでいるが、ケト・ダイエットに使えることを認証した製品も一部出されている。Dang Foods社のアーモンド、ヒマワリの種、チアの種から作られた “Dang” バー製品(写真4)はKetostandard.comのケト・ダイエットに使えるという認証を受けている。このようなケト・ダイエットに使用できることの認証を受けた製品はあまり多くはない。このバー1本(40g) には、炭水化物は4-5g、脂肪は14 – 15g、タンパク質が9 – 10g含まれている。
サプリメントではケト・ダイエットでの効果を上げるための製品も出されている。Garden of Life社の出しているミールリプレイスメントの “Keto Meal” (写真5) という製品は、オーガニックのアーモンド・バター、可溶性タピオカ食物繊維、草食牛からのコラーゲン、カカオ・バター、オーガニックのカシューナッツ、ココナッツ油からのMCT(中鎖脂肪酸)油、ヒマワリ種レシチン、シナモン、天然フレーバー、粉末MCT油(MTC油、アカシア食物繊維)、海塩、ステビアの成分からなる。この処方は医学博士が作り出したもので、早くケトシスが起こるようにデザインされている。
Slim Fast社は “Slim Fast” ブランドでダイエット製品を数多く出しているが、ケト・ダイエットに使えるシリーズの製品(ミール・バー、スナック、ミール・シェイク、クリーマー、MTC油、携帯ミール・シェイク)(写真6)も出している。興味あるのはケトンの量を知るための尿の検査キットも販売していることである。このように最近のダイエット法は食事をカットしたりするのではなく、空腹感を持たずにする低炭水化物ダイエットが主流になっている。
一方のパレオ・ダイエット用の食品としては、生鮮野菜(特に根菜)、果物、生のナッツ、放し飼いの鶏の肉、草食牛の肉、水産物などが主なもので、できるだけ生の食品を食べることを勧め、精製穀類の製品、豆類、乳製品、砂糖、塩、加工油、その他の加工食品、アルコール、コーヒなどは避けることが勧められている。パレオ・ダイエットも加工食品をできるだけ食べないように推奨しているが、それでも便利さのある加工食品でパレオ・ダイエットに使える製品が多く出されており、それらには “Paleo” と書
かれている。それらのいくつかを(写真7)にまとめて載せたが、調理ミール食品から朝食用の冷凍ワッフル、チーズ代替え製品、バー製品、シェイク製品など色々な製品がパレオ・ダイエットに使えるものとして出されている。最近はケト・ダイエット、パレオ・ダイエットを含む種々の低炭水化物ダイエット法を実践する人が増えているが、そうしたダイエット法ではナッツ類は低炭水化物で健康への効果なども期待されているので、よい食材として利用されている。
©アメリカ食品産業研究会
著者:吉田隆夫プロフィールを見る
吉田 隆夫 (よしだ たかお)
Takao Yoshida
1968
1968 - 1970
1972
1972 - 1974

1974 - 1985
1985 - 1990
1990
1999
2002
2016
大阪大学理学部化学科修士課程卒
マイアミ大学学術研究助手
大阪大学理学部化学科理学博士取得
シラキュース大学化学科学術研究員
*2010年ノーベル化学賞受賞 根岸英一氏「シラキュース大・根岸研究室」で協働
International Flavors & Fragrances 社 主任研究員
Carlin Foods/Bunge Foods 社国際事業部長
JTC インターナショナル創立
アメリカ食品産業研究会設立
e-食安全研究会設立
クリエイティブ食品開発技術者協会設立


インターナショナル食品安全協会会員、アメリカ化学会員、アメリカ食品科学技術者協会会員-プロフェッ
ショナル・フェロー、アメリカ食品産業研究会会長、e-食安全研究会理事長

学術論文:21(化学学術論文)、技術特許:40以上



e食安全研究会 理事長
アメリカ食品研究会 会長
クリエイティブ食品開発技術者協会 専務理事
理学博士
IFT 認証食品科学士

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